スパニッシュ・ホラーの巨星
アマンド・デ・オッソーリオ
(Special Thanks to Django,Yoshitomo Fujii,
and Yamamoto-san for Great Informations.)


まず、最初に書いておきたいのは、
世界中のファンの共通了解事項として、
この監督、アマンド・デ・オッソーリオは
1996年の10月に死去したという事実があった訳だが、
信じられないことに、どうやらそれはデマだったらしい。
(じゃぁ、あの「TOBD(エルゾンビ)」の記念/追悼盤ディスクは
なんだったんだろう・・・??)

更に最近では「キラー・バービーズ(未)」でカンバックを果たした
ジェス・フランコ自身によって「オッソーリオがもうすぐカンバックする、
あるいはカンバックする用意がある、という噂」が流されているという。
コレは一体どういうことなのだろう??

一応最新情報という事で記載しましたが、真偽のほどが定かでないので
バイオグラフィ等は以前のまま(追加もありますが)残しておきます。


1918(25年説あり)年、スペインのガリシア地方の中心に位置する
首都、ラコルーニャに生まれる。四方を美しい海に囲まれ、
ローマ時代の灯台を残したこの街が、オッソーリオの映画に
何らかの影響を与えているとも考えられる。

70年代に始まったスペイン製怪奇映画のブームに乗った彼は、
グレゴリー・グリーンズアルベルト・マン
アマンド・オッソーリなどの変名を使って作品を発表。

中でも彼のキャリアの中では、古びたローブに身を包み、
犠牲者の心音を頼りに獲物に迫っていく骸骨ゾンビ団の
恐怖を描いたブラインド・デッド・シリーズが有名で、
一時は国内外でその存在を完全に忘れられていたものの、
現在では根強いファン層を獲得、DVDを中心に再評価が進んでいる。


日本では1作目の「La Noche del Terror Ciego (Tombs of the
Blind Dead」がFUNAI から「
エル・ゾンビ:落武者のえじき」として
発売され、2作目の「
El Ataque de los Muertos sin Ojos
(Return of the Evil Dead)
」、3作目の「El Buque Maldito
(Horror of the Zombies)
」は未公開のまま、
第4作目となる「La Noche do los Gaviotas (Night of the
Death Cult )」が、クラリオンから「髑髏軍団美女虐殺」という
邦題でビデオ・リリースされた。



オッソーリオ映画の<ブラインド・デッド>のヴィジュアルは
様々な映画に影響を与え、特にスペインではナッシーが主演した
レオン・クリモフスキー監督の狼男もの「ワルプルギスの夜(V)」、
ジョン・ギリングが監督、P・ナッシーが脚本を担当した
ブラインド・デッドの正統派パクリ映画「デヴィルズ・クロス(未)」、
ジェス・フランコの「マンション・オブ・ザ・リヴィング・デッド(未)」等に
オッソーリオ映画に良く似た骸骨ゾンビが登場していた。
(「
マンション〜」はフランコ・ファンなら必見の作品だとか。
ホラー映画としては最低ながら、
フランコ独特のエロ&サド趣味が
満喫できる仕上がりとのこと。)

オッソーリオのホラー映画は<ブラインド・デッド>のみに留まらず、
70年中頃から様々な題材を取り上げて連作された。
ライン河に住む伝説の魔女ローレライが女子寮を襲う
ローレライ伝説の謎(74)、
アフリカのジャングルで原住民の黒魔術により、首を切られて処刑された
白人女性が吸血鬼になって甦る「
ナイト・オブ・ソーサー性霊・魔女伝説」(74)の
2本は、「髑髏軍団美女虐殺」と同じクラリオンから日本版ソフトが発売された。

 

また特殊効果を担当する事も多かったようで、自作の
髑髏軍団美女虐殺」(75)、ブラインド・デッド2作目の
「El Ataque de los muertos sin ojos」 (72)では特殊効果マンとして、
63年に
アルベルト・デ・マルティーノが監督したヘラクレス物
Perseo l'invincibile(Medusa Against the Son of Hercules
aka: Perseus Against the Monsters)
」に視覚効果担当で
クレジットされている。

映画監督として一人立ちする前には俳優として「Ultimo dia」 (52)に
出演(原案と脚本も担当)、助監督として「
Viento del norte」(54:
第2助監督)に関わっていた彼は、監督として一人立ちしたあとは
数本のスリラー映画や西部劇を製作。
偶然にも1968年に監督した「
吸血鬼の姪:マレンカ/
Malenka the vampire(未)」がスマッシュ・ヒットを記録して以降は、
ホラー映画の監督に専念、70年代いっぱいをホラー映画の製作に従事した。

記念すべきこの 「
吸血鬼の姪:マレンカ」は、残念ながら日本では
未ビデオ化の作品だがフェリーニ映画で有名なスウェーデンのグラマー女優、
アニタ・エクバーグがタイトル・ロールの<吸血鬼の姪>に扮している。

他にビデオになっていない作品としては、悪魔憑きを描いた「ポゼッスド(未)」(74)、
S・スピルバーグの「ジョーズ」(75)を明らかに意識した奇妙な肌触りの
怪獣パニック映画「
The Sea Serpent」(84〜85)が知られている。

彼の映画、特にブラインド・デッド・シリーズでは
毎回同じ要素が手を変え品を変え描かれている。
馬上の
ブラインド・デッドをとらえたスロー・モーション、
騎士団の馬に乗って逃げる美女、視力を失っている為に
ゆっくりと犠牲者に近寄っていくゾンビ、悲鳴を上げながらも
なかなか逃げ出さずに、結局は襲われてしまう被害者。
そしてハンデを持った人間と、彼に対する周囲の冷たい目・・・。
毎回使用されるグレゴリウス聖歌と、不気味な男性コーラスの
コラージュも含め、
オッソーリオブラインド・デッド映画には
同じ話を何度も聞かされるような感覚がある。

映画監督業を引退した後も、マドリッドで2001年の1月13日に
死去するまで、
ブラインド・デッドをモチーフにした
絵画を中心に画家として活躍していたという逸話もあるようだが、
彼をそれ程までに惹きつけて止まない
ブラインド・デッドとは
一体何だったのだろうか・・・?


コレが噂のオッソーリオの絵画!非常にCOOL!!
イメージ的にはこういう世界を目指していたんでしょうねぇ。

 

(恐るべき事に、93年頃にブラインド・デッド5作目の企画
立ち上がっていたらしい。何と題名は「
El Necronomicon de los
Templarios
」で、既にオッソーリオによる脚本は完成していたようだ。
しかしこれは、「VIDEOOZE」誌のみが掲載した情報で、
やはり具体的な確証は取れていないとのこと。)

何にせよ彼の映画は、もう数十年も前の作品なので
真新しいSFX(これも既に死語か?)や、CGを見慣れた
観客には受けないかもしれない(いや、おそらくそんな人達は
オッソーリオの映画なんて観ないだろうが・・・)。

そのかわり、ヨーロッパ特有の「わびさび」はふんだんに
盛り込まれていて、その種の雰囲気が好きな人には
是非とも今後、新たに開拓して頂きたい監督の一人である。


<監督としてのフィルモグラフィ>

 

Serpiente de mar」 (1984〜85)
aka: Hydra
  :The Sea Serpent (米題)
●今のところオッソーリオの最新作?アメリカ海軍が間違って
深海に投棄した核物質のせいで、海蛇が巨大化!
その姿を目撃した船長(
ティモシー・ボトムズ)の
言葉を信じる老科学者に
レイ・ミランド
某雑誌では、巨大海蛇の特撮がチャチだとか、

やたら悪口を書かれているが、このHPを
ご覧になっている方は、特撮がどうの、とかいう
切り口ではこの映画を観ないはず。


・・・とは言ったものの、やっぱコレ(左)じゃぁねぇ・・・。
因みのこの映画、ロミナ・パワーの妹、タリンも出てます。

 

「Pasion prohibida」 (1980)


El Buque Malditoでゾンビに殺されるモデルを演じていた
ブランカ・エストラーダが主演したショービズ世界に生きる姉弟の
ドロドロした生活を描く奇妙な一般?映画。

 

「Las Alimanas」 (1976)

「ローレライ伝説の謎」(74)のヘルガ・リーネが出演する
冒険物らしい。共演はポール・ベンソン、フランコ・ブラーナ、
それに
El Ataque de los Muertos sin Ojosで市長を
演じていたフェルナンド・サンチョが絡む布陣。

 

 

(テラービーチ/)髑髏軍団美女虐殺(V)」(1975)
La Noche de las gaviotas



●詳しくはタイトルをクリック!

 

 

ゴースト・ガレオン(未)」 (1974〜75)
El Buque maldito



詳しくはタイトルをクリック!

 

ボゼッスド(未)」(1974)
La Endemoniada
aka: Demon Witch Child
  : El Poder de las tinieblas


「お義母さん!アタシのどこが気に入らないんですかっ!」
「フン!こんな塩辛い味噌汁、飲めるかい!」
「母さん!いい加減にしないか!」みたいな家庭的な会話が
聞こえてきそうな1枚。

●日本ではビデオ未発売。
悪魔と密通し魔法を使った罪に問われたある老婆が、
自らの命を絶ち、霊魂となって若い少女に取り憑き、
異様な方法で復讐を開始するオカルト映画。
オッソーリオ版「
エクソシスト」とも呼べるこの作品は、
非常に奇妙なテイストが面白い映画で、スパニッシュ・
ホラーのファンなら絶対楽しめる1本だとか。
ラストで少女が助からないのも、オッソーリオらしい。



出演には
ジュリアン・マテオス(写真左)、アンヘラ・デル・ポーゾ
マリアン・サルガードらの他、「Return of the Evil Dead」の
フェルナンド・サンチョ(写真右、右側の人物)、「エルゾンビ:落武者のえじき
Return of the Evil Deadローン・フレミング
ゴージャスなお色気を振りまく
マリア・コスティカリ・ハンザ
(二人とも「
ナイト・オブ・ソーサー」に出ていた女優)ら
毎度お馴染みオッソーリオ・スターズが顔を揃えている。

 

 

ローレライ伝説の謎(V)(1974/72年説あり)
Las Garras de Lorelei



●ライン河に住む伝説の魔女ローレライの恐怖を描いた
オッソーリオの伝奇ホラー。血みどろシーンも続出。
(詳しくはタイトルをクリック!)

 

ナイト・オブ・ソーサー 性霊・魔女伝説(V)
(1974/72〜73年説もあり)
La Noche de los brujos
aka: Night of the Sorcerers
La Noche de las gaviotas



●黒魔術が生きづくアフリカのジャングルで
一人の白人女性が儀式の生贄にされようとしていた。
鞭で打たれ、レイプされた後で、女性は首を切り落とされる。
その時、彼女を捜索に来た探検隊の銃が火を噴き、
原住民達はバタバタと倒れていった。しかし祭壇に残された
彼女の生首は突如、悲鳴を上げると吸血鬼として
甦ったのである!
それから数年後、黒魔術の研究で現地を訪れた
探検隊の一行に、再び漆黒のジャングルから甦った
ビョウ柄ビキニの女吸血鬼と、原住民のゾンビが襲いかかる!
探検隊は一人、また一人と吸血鬼の犠牲になっていくが・・・。
隊のメンバーがお色気美女ばかりなのが笑える。

主演はオッソーリオ映画のオールスターという趣きで、
スペイン製ホラー映画の常連
サイモン・アンドリュー
El Buque Maldito」(74)のジャック・テイラー
El Ataque de los Muertos sin Ojos 」のロレッタ・トーヴァー
髑髏軍団美女虐殺」「デビルズ・ドッグ」のマリア・コスティ
Posessed」のカリ・ハンザら。


日本版はかなりレアな映像ソースらしく、海外でUncutを
謳っている、スペイン、ヴェネズエラ、オランダ、ユニコーン版
に比べても格段に画質が良く、また全てのバージョンよりも
長い全長版とのこと。
(詳しくはタイトルをクリック!)

 

「La Pazienza ha un limite... noi no 」(1974)
aka: Patience Has a Limit, We Don't

目を失った怪物の攻撃(未)(1972)
El Ataque de los muertos sin ojos

ブラインド・デッド>シリーズ第2弾。
1作目をブローアップしたかのような内容は見応え十分。
J・カーペンターの「ザ・フォッグ」と相通じるストーリー展開が
ちょっと興味深い。

 

エルゾンビ:落武者のえじき(V)(1971)
La Noche del terror ciego



全部で4本あるこのホラー・シリーズの中で、
一番出来が良かったのは間違いなくこの「
エル・ゾンビ」。
クライマックスに<
ブラインド・デッド>が列車を襲い、
子供も巻き込んだ大虐殺を繰り広げる下りは非常に有名だ。
知名度に関しては、日本ではどうも今ひとつだが、
エル・ゾンビ」はスパニッシュ・ホラーのジャンルを
代表する傑作なのである。

 

Canadian Wilderness (1969)

 

吸血鬼の姪マレンカ(未)(1968)
Malenka
aka
Bloody Girl
  
Fangs of the Living Dead (米題)
  
Malenka la risposta del vampiro (伊題)
  
Malenka the Vampire
  
Malenka, la nipote del vampiro (伊題)
  
Malenka: la sobrina del vampiro (1969:スペイン題)
  
The Niece of the Vampire
  
La Nipote del vampiro (伊題)
  
The Vampire's Niece

 「マレンカ」演出中のオッソーリオ氏

●遺産として郊外の古城を相続した美しいブロンドのモデル、
シルヴィア(エクバーグ)は城の様子を見に、ローマから遥々現地を訪れる。
しかしその城に潜んでいたのは、叔父と名乗る100歳を越えた
吸血鬼(ウガルテ)で、何十年も前に魔術を使った罪で、
村人達によって火刑に処された修道女マレンカ(エクバーグ2役)に
瓜二つのシルヴィアは、吸血鬼の叔父から求愛される。
村では民宿の娘が吸血鬼に襲われ、一度死んでから再び甦った。
シルヴィアは叔父に襲われそうになるが、危ういところを
駆けつけた男友達によって救出される。叔父は胸を杭で刺され、
残骸になって燃え尽きる。夜が明けて、城を後にする一行。
ローマに常々行きたいと思っていた一人の村娘(ヤンニ)が、
シルヴィアの男友達に駆け寄ると、その口元には鋭い牙が・・・。

オッソーリオが初めて撮った恐怖映画で、お色気女優達の醸し出す
濃い雰囲気や、相変わらずスケスケ衣装で甦ってくる女吸血鬼の
描写に、オッソーリオ映画のルーツ(というか業)を見た思いがする小傑作。
 
主演は
F・フェリーニ映画で有名になった巨乳女優アニータ・エクバーグ
まだまだカリスマ的な魅力が十分あったこのスウェーデン女優の
存在感が映画の最大の見どころ。共演者にはスペイン製ホラー映画の
草分けでもある「吸血鬼対狼男(TV)」(69)でもトランシルバニアからやってくる
吸血鬼を演じ(要するに「マレンカ」はその映画のリップオフ)、
E・フェネシュ
「デイ・オブ・ザ・マニアック(未)」でも気味の悪い教祖さまを演じていた
舞台出身の俳優
ジュリアン・ウガルテ(右写真、右側の人物)、
前述の「吸血鬼対狼男(TV)」以来、「せむし男ゴト」などの
ナッシーと良く共演している
ロザンナ・ヤンニ
ジェス・フランコの映画で良く名前を見る
ダイアナ・ロイスら。
米版の「Fangs of ・・・」はカット版だとか。

(Thanks to Django)

オマケ:「Day of the Maniac」から
ジュリアン・ウガルテの勇姿

 

 

Arquitectura hacia el futuro (1967)

La Nina del patio (1967)

Pasto de fieras (1967)

Tre del Colorado, I (1966)
aka
Rebeldes en Canad・(スペイン題)
  
Three from Colorado (米題/米バージョン?)
●題名から察するにウェスタンか?

 

La Tumba del pistolero (1964)

Escuela de enfermeras (1964)

La Bandera negra (1956)




<脚本家としてクレジット>
(青字は監督作品)

髑髏軍団美女虐殺(V)」(1975)

ゴースト・ガレオン(未) (1974)

ボゼッスド(未)(1974)

ローレライ伝説の謎(V)」(1974/72年説あり)

ナイト・オブ・ソーサー 性霊・魔女伝説(V)」(1974/72〜73年説あり)

目を失った怪物の攻撃(未)(1972)

「エルゾンビ:落武者のえじき(V)」 (1971)

吸血鬼の姪マレンカ(未)」(1968/原案も担当)

Arquitectura hacia el futuro」 (1967/原案も担当)

Pasto de fieras」 (1967)

I Tre del Colorado 」(1966/原案・脚本)

La Tumba del pistolero 」(1964/原案・脚本)

Escuela de enfermeras 」(1964/原案・脚本)

「Hospital de urgencia 」(1956/原案のみ?)

La Bandera negra 」(1956)

「La Ciudad de los suenos 」(1954/ダイアローグ監督)

「Ultimo dia 」(1952/原案・脚本)


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