茂みの陰から若者たちを覗き見る主観カメラ、
キャーキャーいってるだけの若い犠牲者たち、
殺人鬼の顔を隠すのは漫画キャラのお面・・・。
脚本上は当時流行のアメリカ産スラッシャー・ムービーの
要素をふんだんに取り入れてるのに、
監督にそのへんのジャンルに対する目配せが
ぜんぜんないので、異様にいびつな仕上がりをみせた怪作。
スペイン語学校の女子寮を舞台にしており、
ディスコシーンやセックス絡みのいたずらシーンなど、
「ポーキーズ」みたいな場面も多いのだが、
フランコはそういうのも全然興味がないのだろう、
女の子たちが終始はしゃいでるのに、
精彩に欠けることと言ったらない。
ナチュラルさがみじんもない。感心する。
マニアの間では有名な石切り場での首切りシーン、
さらに続けざまの少年を車で轢き殺すシーンなども
確かにショッキングだが、あまり楽しんでやってるふうでもなく、
製作「すごいのやってください」監督「あ、そうね」という
感じで無感動な描写の積み重ねだけが続く。
同じくヒロインの上に突然巨岩が落ちてくる場面の唐突さも
ぶっきらぼうすぎて、笑ってしまう。
その反面、事件に大きく関わる姉弟・・・
いつも露出度の高い服を身にまとった学校の女経営者と、
かつて殺人を犯したケロイド顔の弟・・・の近親相姦を絡めた
諸々になると、フランコはがぜんハッスル。
ヨーロッパ的なコッテリした退廃に加えて、
クライマックスでは畳み掛けるような展開を披露し、
やればできんじゃんと感心させる。
でも、そうなるともっと崩れたマッタリ感が
恋しくなるのはファンのワガママか。
かつて日本版ビデオが発売されていたが廃盤。
ドイツでPAL-DVDがリリースされているが、
こちらはドイツ語音声のみ。2003.7.27(継田)
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